仕事には必ず目的と達成すべきゴールがある!
トヨタの海外マーケティングを担当する部署より、インドネシアでの商用車調査の依頼を受けたときのことでした。
セールストレーニングのマニュアルを何度か担当させて頂いた方からのご依頼で
「三菱やいすゞに負けている原因を調べて欲しい」
「必要な情報はこちらで用意するのでどう言った情報が欲しいかリストにまとめて提出してください」
最初のオリエンテーションではこの2つの依頼だけでした。
後日、調査に必要な項目をリストにまとめてメールで提出するとすぐにご依頼を受けた部下の方から電話がかかってきて
「今すぐに打ち合わせに来れますか?」
「上長がすぐに佐藤さんを呼べと申しているので」
と少し困っている口調で連絡を頂きました。
私は「お客様を怒らせてしまった」という反省と「何がいけなかったのか?」という疑問を感じながら上司に状況を説明して打ち合わせへと向かいました。
会議室に入ってすぐに「申し訳ございません」と謝罪。
その後「どういったところがダメだったのでしょうか?」と私が聞いてしまったのがいけなかった。
その方は赤ペンでダメな理由を記載したリストを私の前に差し出したあと
「これじゃ調査会社に依頼したほうがマシだろ」
「仕事にはそれぞれ目的と達成すべきゴールがある」
「私があなたに調査を依頼している意図を考えなさい」
こういった言葉を残して会議室を去って行きました。
しばらくしてから電話をくれた部下の方が事情をご説明してくれました。
「佐藤さんは人材育成のスペシャリストですよね」
「我々がお願いしたいのは単なる販売台数の統計調査や分析ではなく、トヨタの車が何故お客様に選ばれないのかを調査することなんです」
「そして、セールススタッフの販売力を高めるセールスポイントを探すのがこの仕事の目的なんです」
「我々が佐藤さんと一緒に達成したいのはインドネシアの販売店へ競合他社に負けないセールスツールを提供して商用車シェアNo. 1を獲得してもらうことなんです」
「佐藤さんなら言わなくてもわかっているだろうと思っていたのであのような態度をとってしまったのだと思いますが、決して悪気はないので許してくださいね」
この言葉を聞いて
「信頼してもらっていたのに裏切るような行為をしてしまった」と帰りの電車の中で後悔しましたが、その反面お客様に期待されていたのだということにも気付きました。
会社に帰ってすぐに気持ちを切り替えてリスト作り直し、その日のうちに再提出しました。
このことが良かったのかはわかりませんでしたが、このインドネシアでの調査は無事受注することができました。
しかし、調査を進めていくうちに商品自体の改善が最優先課題となり人材育成案件には発展しませんでがその半年後、タイに新規導入されるコンパクトカーの案件でセールスマニュアル作成と現地でのセールストレーニングの実施を是非佐藤さんにお願いしたいと言ってもらえました。
学生向け支援 ベーシックコース 4. 仕事理解
https://mbe-consulting.net/content2.html#student
ベーシックコースの 4. 仕事理解では、このような実際にビジネスの現場で起こっている事例を交えながら「社会人としての仕事とは何か」や「社内外のコミュニケーションはどうやって取れば良いか」などを学ぶことができます。
2021年9月15日
